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返事の中までKUONです。

  1. ことばのたのしみ
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山が海が美しすぎる

こんばんは。

種田山頭火の俳句を、おなかいっぱい、味わいたくて・・・。



こんなにうまい水があふれてゐる

しみじみ食べる飯ばかりの飯である

病んで寝て蝿が一匹きただけ

こころ疲れて山が海が美しすぎる

好きな山路でころりと寝る

火のない火鉢があるだけ

飯のうまさもひとりかみしめて

枯草山に夕日がいっぱい

ひとりきりの湯で思ふこともない

分け入って分け入っても青い山

笠にとんぼをとまらせてあるく

まっすぐな道でさみしい

ぶらさがってゐる烏瓜は二つ

すべってころんで山がひっそり

雨の山茶花の散るでもなく

秋となった雑草にすわる

笠も漏りだしたか

うしろすがたのしぐれてゆくか

今日の道のたんぽぽ咲いた

あるけば蕗のとう

何が何やらみんな咲いてゐる

あざみあざやかあさのあめあがり

いつも一人で赤とんぼ

夕立が洗つていつた茄子をもぐ

月夜、あるだけの米をとぐ

うれしいこともかなしいことも草しげる

山から山がのぞいて梅雨晴れ

ふるさとの水をのみ水をあび

昼寝めてどちらを見ても山

すわれば風がある秋の雑草

ここで寝るとする草の実のこぼれる

病めば梅ぼしのあかさ

山から白い花を机に

ここまでを来し水飲んで去る

にぎやかに柿をもいでゐる

あたたかい白い飯が在る

洗えば大根いよいよ白し

ことしも暮れる火吹竹吹く

一つあれば事足りる鍋の米をとぐ

声はまさしく月夜はたらく人人だ

水に放つや寒鮒みんな泳いでゐる

一つあると蕗のとう二つ三つ

つるりとむげて葱の白さよ

朝焼夕焼食べるものがない

ふつとふるさとのことが山椒の芽

枯草、みんな小便かけて通る

年とれば故郷こひしいつくつくぼうし

けふのべんたうは野のまんなかで

風の中声はりあげて南無観世音

ふりかへらない道をいそぐ

いただいたハガキにこまごま書いてゐる

水飲んで尿して去る

けふも大空の下でべんたうをひらく

ゆっくり歩かう萩がこぼれる

すこし熱がある風の中を急ぐ

けふのべんたうは橋の下にて

飲まずに通れない水がしたたる

泊めてくれない村のしぐれを歩く

酒がやめられない木の芽草の芽

投げ出した足へとんぼとまらうとする

ありがたや熱い湯のあふるるにまかせ

風ふいて一文もない

人のなさけが身にしみる火鉢をなでる

すみれたんぽぽさいてくれた

ほととぎすあすはあの山超えて行かう

あの雲がおとした雨に濡れてゐる

電線の露の玉かぎりなし

放ちやるいなごがうごかない

朝の草の花二つ見つけた

大地ひえびえとして熱のある体をまかす

このまま死んでしまふかも知れない土にねる

けふもぬれて知らない道をゆく

殺した虫をしみじみ見てゐる

だるい足を撫でては今日をかへりみる

けふのべんたうも草のうへにて

食べてゐるおべんたうもしぐれて

一椀の茶をのみほして去る

だんだんと晴れてくる山柿の赤さよ

お天気がよすぎる独りぼっち



今日も事なし凩に酒量るのみ

野良猫が影のごと眠りえぬ我に

沈み行く夜の底へ底へ時雨落つ

雪かぎりなしぬかづけば雪ふりしきる

いさかへる夫婦に夜蜘蛛さがりけり

労れて戻る夜の角のいつものポストよ

分け入つても分け入つても青い山

鴉啼いてわたしも一人

木の葉散る歩きつめる

ほろほろ酔うて木の葉ふる

どうしやうもないわたしが歩いてゐる

捨てきれない荷物のおもさまへうしろ

秋風の石を拾ふ

年とれば故郷こひしいつくつくぼふし

枝をさしのべてゐる冬木

笠も漏りだしたか

松はみな枝垂れて南無観世音

越えてゆく山また山は冬の山

うしろすがたのしぐれてゆくか

鉄鉢の中へも霰

うつむいて石ころばかり

父によう似た声が出てくる旅はかなしい

もう冬がきてゐる木ぎれ竹ぎれ

雪へ雪ふるしづけきにをる

わかれてきた道がまつすぐ

あるがまま雑草として芽を吹く

酔へばいろいろの声が聞こえる冬雨

ころりと寝ころべば空

青葉の奥へなほ小径があつて墓

たれもかへる家はあるゆふべのゆきき

あるけばかつこういそげばかつこう

木の葉ひかる雲が秋になりきつた

わたしと生まれたことが秋ふかうなるわたし

うどん供へてわたくしもいただきまする

うまれた家はあとかたもないほうたる

春風のどこでも死ねるからだであるく
ひとり山越えてまた山

死ねない手がふる鈴をふる

吹きつめて行きどころがない風

散りしくまへのしづかさで大銀杏歩くほかない秋の雨ふるつのる

秋風あるいてもあるいても

なむあみだぶつなむあみだぶつみあかしまたたく

塵かと吹けば生きてゐて飛ぶ

蛙になり切つて飛ぶ

おちついて死ねさうな草萌ゆる60にして落ちつけないこころ海をわたる

蚊帳の中に私にまで月の明るく

こしかたゆくすゑ雪あかりする
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  1. 2012.08.28 (火) 17:59
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  3. えま
  4. [ edit ]

kuonさん こんにちわv-279

沖縄はまた舞い戻ってきた台風に直撃されているとの事なのですがv-388
娘様御家族はご無事にお戻りになりましたか・・・?

Uターンしたんですよ、台風が・・・v-405
こんなこともあるのですね。
明日以降も風雨に気をつけますね。

エアコンが20年近く使っていた凄いやつですが、
とうとう、昨日全く動かなくなってしまいました・・・v-406
台風の為、窓も締め切った状態での扇風機のみの暮らしです。
少しは山頭火の気持ちに近づけるかなv-392

山頭火の句の
自然の大きな懐に抱かれたような心持ち
じんわりとした温かさ、
拘りの無い、大きな人
自由人の自由さに、にんまりと自然に微笑んでしまう
自由な息吹を身体中に取り込んで
元気を頂きましたv-398

kuonさん、すてきな句をアップして下さり、感謝します
ありがとうございます(ぺこり)

PS
ファイ君とサランちゃんは今回おいくらでしょうか?
お知らせ下さい。v-410



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プロフィール

KUONの久遠

Author:KUONの久遠
     ・・・・・・・・・・・・・・

四十年以上住み慣れた奈良の地を離れ、海の近くへ越してまいりました。

海の見ゆる高層の部屋に耳遠き
夫(つま)とふたりの暮らし始むる

明確に、残生を意識します。余分なあれこれはもう要りません。
シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

    ・・・・・・・・・・

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