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  1. 福島事故
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苦しくなく、しんどくなく

そうです。

<ピカの子は指がようけ生えてくるんよ>

そのお年寄りのつぶやきそのままです。私の、四つ上の兄もそうでした。体力の失せていた母から、お腹を切って生まれて来たのに、たった三日目に死んでしまった。私の知らないその兄の手の指が、多かったのだと。

・・・よその方には関わりの無い兄のことなど、先日も今日も書いたのは、この思いをする人間が、また膨大にできてきてしまったんだ、という、悔しさのような気持ち・・・。悔しい、切ない、腹立たしい・・・。

放射能は、人間のDNAに悪さをするのです。人間の、一番基本のところへ、ダメージを与える。薬はありません。

初期の「今のところ大丈夫です」とは、まことに言い得て妙、今すぐは大丈夫(であろう)ということ、言質を取られない物言いに慣れている弁護士さんらしい言い方、でも、この先は、とは、混乱時でもあったし、その方面に知識をお持ちでなかった官房長官は言いませんでした。

福島事故以前の原発災害、チェルノブイリ事故についての映像は、探せば、かなりの分量が残されています。

赤い森、開業寸前に事故が起こって取り残された観覧車。

異様に背の高い花、大きな花、枝が沢山生え出ている木々。双頭の小牛、脚の六本ある小牛、何匹分もがくっついて重なってしまっている蛙。体の各部分が、多すぎたり欠損していたりの動物たち。

なにより、放射能事故の犠牲となった人々の、リアルな映像が沢山あります。

・・・指の多い赤ちゃん。

指だけではありません。頭の後ろに、もう一つ頭があるみたいな巨大なコブのある子ども、脚が、象のそれのように肥大化している子ども。片足だけ長くなってしまっている少年、水頭症、小頭症、腰にできたコブ、背中に出来たコブ、血液の病気、甲状腺の異常。

癌になる確率が上がる、ということについても。

今日まで元気で、明日から「癌」と言われて、という簡単なものでなく、じわじわと時間をかけて来る「普通でない感じ」が、いつかいろんな人間関係を蝕んで行くのを、知っている気がします。

日常が変質してゆく不幸。すれちがってしまう心、言うことを聞かないからだ、ぶらぶら病という汚名。

知っています。体だけのことではない。



東京電力が、去年の事故時のテレビ会議の模様(の、編集済みの一部)を、公開したということで、私も、見ました。

「本社、大変、大変」と、当時の現場の長であられた吉田所長が叫んでいる声も、聞こえました。

本部長の清水ですが、と、当時の東電の社長さんの冷静な声も聞こえました。

難しいことはわからないし、どう考えても、無茶苦茶大変な状況であろう、と思い、細かいことをぐちゅぐちゅ言えんよなぁ、と、自分なりに感じつつ、いっつも思う、これ、この時、この方々は、原発周辺の「普通の」人々のことを、どれくらい、意識に乗せていたんだろう、と。

撤退の意志があったの無かったの、そんなことも、私には本当のことも何も、わかるはずが無い。

でも、周辺の人に、どう伝えて、どう・・・って、あったのかなあ、と、何度も思いました、今までも、今回も。

150分くらいにまとめられているという「会議の映像」は、ピー、という音やモザイクかかった絵や、何を知らせて何を隠したいのか、これも私にはわかりません、が、究極的に言えば。

この人たちは、でも、何を失ったんだろう

と思います。

間違っているかも知れないけど、そう思う。

沢山の「普通のひと」たちは、いっぱい、失っておられます。

本当のことがわからない不安に、妊娠を中絶した女性たちの話も、早い時期に聞きました。

私の兄は、胎内で貧血していて、早く死んでしまったそうですが、私に「出て」来たのは、三十歳過ぎてからのことです。それも、母が黙っていたのでいろんなことが不明で、ようやく最後に得心した、という経過でした。

こだわるのでなく私の実感として、昨日、広島の平和祈念式典(ただしくは記念式典らしいです、私には、平和記念、という言葉は納得できませんので、勝手で申し訳ないが、祈念、と記させてもらいます)で数の明かされた、原爆関連の死者の方々の中に、当然、私の母はカウントされていません。

母は、命からがら逃げ帰って後、黙りとおしたひとだからです。そうすることを選んだのです。そういう人も、沢山いるはずです。

母たちの代で終わればよかったそんなことが、再び、起きている。形を変えて。

広島や長崎の原爆は、兵器でした。

一発ずつ、落とされました。

それと、現在進行している、長期にわたる、低線量の被曝とは、同じに語ることができないのは、もちろんでしょう。

生きとし生けるもの、すべてに、害悪を与え続ける放射能。

こんなことを言っているのは、言う人だけで、何度も書きますが、いま現在、放射性物質とヒトの体に現れて来る異常・・・病気の状態・・・との因果関係を認めているのは、唯一、放射性ヨウ素と甲状腺異常との関係だけです。

これが、どういう意味なのか、自分に、もし、が降りかかって来た時、どうすればいいのか。

私には、どなたに、何を言うこともできませんが、放射能は、精神論だけでどうかなるものではない、現実に体を蝕むものだと、やっぱり、申し上げたいです。

ではどうすればいいんだ、と、糾弾されても困ります。危ない、と、申し上げたいだけです。それなら言うな、と、何度も叱られていますのですが、黙りません。


やさいさん。

やさいさんにむかっていたはずが、脱線して、えらいこと、りきんで書いてしまいました。

今年の、愛しい可愛い(いくつになっても、父親と長女。特別なかんけい、と聞きます、少し羨ましいぞ)娘さんの漬けた梅干しを、やさいさんのおとうさんは、召し上がれたかなあ、と、思いを馳せています。

本当に胸に突き刺さっていることは、なかなか、口には出ないですよね。やさいパパさん同様、母も、ほとんど何も言いませんでした。

悲し過ぎると涙が出ない。

苦し過ぎると、言葉にならないのかもしれません。

やさいパパさんはでも、67年前のその日から(も)、必死で、人間らしくおとこらしく生き抜かれて、いま、癌を病まれていても、お幸せでしょうね。

逆縁にも遭われて・・・いろいろ、だったでしょうが、私の知る少しの知識で拝察させていただいても、お父上は、心すんで、澄んで、いま、お幸せなのではないでしょうか。

あと、どれだけかわからないですが、この世の縁のひとまず終わりの時まで、父と娘の触れ合いを、堪能されますように、と、心から、お祈り申し上げます。

早くに父を亡くして、父の味と言うものを知らない私の、ロマンチックに過ぎるかもしれない、祈りです。

やさいパパさんが、苦しくなく、しんどくなくおられますように!。





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KUONの久遠

Author:KUONの久遠
     ・・・・・・・・・・・・・・

四十年以上住み慣れた奈良の地を離れ、海の近くへ越してまいりました。

海の見ゆる高層の部屋に耳遠き
夫(つま)とふたりの暮らし始むる

明確に、残生を意識します。余分なあれこれはもう要りません。
シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

    ・・・・・・・・・・

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