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八月、葉月、痛みの月


 先頃亡くなられた詩人栗原貞子さんの代表作です。

   生ましめんかな

生ましめんかな

こわれたビルディングの地下室の夜だった

原子爆弾の負傷者たちは

ローソク1本ない暗い地下室を

うずめていっぱいだった

生まぐさい血の臭い 死臭

汗くさい人いきれ うめきごえ

その中から不思議な声がきこえてきた

「赤ん坊が生まれる」と言うのだ

この地獄の底のような地下室で

今、若い女が産気づいているのだ

マッチ1本ないくらがりで

どうしたらいいのだろう

人々は自分の痛みを忘れて気づかった

と「私が産婆です、私が生ませましょう」

と言ったのは

さっきまでうめいていた重傷者だ


かくてくらがりの地獄の底で

新しい生命は生まれた

かくてあかつきを待たず産婆は

血まみれのまま死んだ


生ましめんかな

生ましめんかな

己が命捨つとも

   「詩集ヒロシマ」1969



中学生だった私の宝物は、ペン先のとても太いパーカーの万年筆と、この万年筆にはこれ、と、思い定めていた、やはりパーカー社の、ブルー・ブラックの色のインク・ボトルでした。

いろんなことがあって、いろんな思いをしていた時期でしたけれど、万年筆が毎夜、私の気持ちを受け止め続けてくれていたことを、思い出しました。

本当に好きなものがあれば、あまり沢山は要らない性分は、十代のあの頃からだったなかな・・・。。

八月です。

日本のあちらこちらで、いろんな方々が、いろんな思いで、八月を過ごされるのでしょう。





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プロフィール

KUONの久遠

Author:KUONの久遠
     ・・・・・・・・・・・・・・

四十年以上住み慣れた奈良の地を離れ、海の近くへ越してまいりました。

海の見ゆる高層の部屋に耳遠き
夫(つま)とふたりの暮らし始むる

明確に、残生を意識します。余分なあれこれはもう要りません。
シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

    ・・・・・・・・・・

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シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

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