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KUONのブログへようこそ。

返事の中までKUONです。

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今夜はこれにて。

夜桜を見て来ました。

桜並木の佐保川を見渡せるうどん屋で、うどんを食べただけなのですが。

まだ、半分も咲いていない。

少しずつ深くなって行く夜の色の中で、桜は、すこしずつ、白く白くなって行きました。

うどんに乗っけた、厚さが7センチくらいある(名物なのです)かき揚げを、全部食べちゃったので、いささか胸が焼けております。

何度同じことを繰り返せばカシコクなれるのでしょう。

「朱音」とりあえず、今のところの最後まで、ここに置かせていただきます。

。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 まれに私も、母に促されるままに、ご機嫌伺いに訪れることはありました。
 伯母も従妹も普通に話しかけて来て、私も、普通に笑って接していました。
 私は、従妹に対して、悪い気持ちを持っていませんでした。
 従妹が耐え切れずぶちまけた怒りの気持ちは、その通りだと思っていました。仕方がない。
 けれど、私が、憎しみを引き受けるわけには行かないのです。ひどい言い方をすれば。私には、それも、どうすることも出来ない。
 従妹は祖母に、とてもよくしていました。
 とても尽くしていた。
 祖母にいま、触れて来た手で、当たり前のように自分の髪をかきあげていた。おせんべいを取って食べていた。
 馴染んでいたのかしら。私にはできないこと。
 祖母も、従妹に、油断して甘えている感じもありました。
 私は、遠い孫だったのでしょう、いろんな意味で。

 従妹に対して特別の親しみを感じていなかったとも言えるので、とにかく一緒にいる時間が、普通に淡々と過ぎればいいという気もありました。
 母は、祖母に、本当に優しくしていました。
 枕もとに正座をし、油紙とタオルを敷いた膝の上に、そっと持ち上げた祖母の頭をそっとおろし、目の細かい黄楊の櫛で、お湯を使ってゆったりと、丁寧に、洗髪の叶わぬ祖母の、少なくなった髪を、梳いてやっていました。
 上体をを起こして、自分にもたれさせて、後ろからふんわり抱きしめるように、爪を切ってあげていました。
 祖母と、母は、二人でいて、幸せだったのでしょう。
 それなら、何の問題も無いのでした。私には。
 母の機嫌もよくて。
 
 
 演劇部では、発声練習やストレッチや、腹筋運動など地味なことをしている時が長く、なかなか華やかなことがらにお目にかかることも無く。
 あ・え・い・う・え・お・あ・お、か・け・き・く・け・こ・か・こ、と、背筋を真っ直ぐに伸ばして口を大きく開けて練習する日々でした。
 部室で、ひたすら声を出していると、窓の外、運動場の向こうの端から、吹奏楽部の楽器の音が響いて来ました。
 コーラス部の歌声も聞こえて来ました。
 野球部の掛け声やバットやボールの音、体育館ではバレー部がボールを打つらしい音、回転レシーブを試みる音。
 自分が演じる、ということに積極的な思いを持つことの出来ない私は、発声練習の形に口を開けながら、放課後の学校の様々な音を耳にし、グランドの向こうの大きな森の、その向こうに沈んで行く夕陽の赤さや、空に残った夕焼けの色、天上から少しずつ闇が来てやがて群青色の空に変わって行く、窓の外を、黙って眺めていることが多かった。
 そういう時が好きでした。
 俊也はどうしているだろう。
 父の病気は良くなったのだろうか。
 生きているのに離れてしまった、私の家族の半分を、思いました。
 俊也は、感情を少しくらい、外に出して、暮らせているのだろうか。
 糖尿と肝臓と血圧がどうの、と、ちらりと聞いた父は、あの押しの強い父のままでいるのだろうか、いられるのだろうか。
 
 秋の文化祭にも、カタさんは、主役をつとめました。
 夕鶴のおつうを演じたカタさんは、白くてはかなげで、本当に美しかった。
 カタさんは、自分の美しさをきっぱり知っていて、それは、他の人ならハナにつくようなことだと思うけれど、カタさんの場合は違いました。
 より美しくあろう、見せよう、とする、カタさんは、実際、体温が無い人のようにひんやりと美しかったのです。
 演じ終えて、舞台に伏したままカーテンコールの幕は上がって、カタさんは、ゆっくり立ち上がって、観衆に手を振りました。
 本当に貫禄があって、美しかった。
 そして、再び降りる幕の、内側で「おつう」は、カタさんを取り巻く演劇部の後輩たちに向かって、頭を下げました。
 にや、と笑いました。
 皮膚がぞわっとしました。
 カタさんは、あの、ぜんぜんカタさんに似合わないように思われた男の人と、何かあったのだ。
 確信しました。直観でした。 
 イヤな笑い方をする。そう、感じてしまいました。
 一気にカタさんに醒めました。
 
 
 俊也が奈良に来る、と知らされたのは、高校三年生の時です。
 学校の旅行で来るらしく、イクさんは、几帳面な文字で、宿泊先の旅館名から、俊也が回る予定のコースまでを細かく記してくれていました。
 
。。。。。。。。。。。。。。。。

出来ているのはここまでです。

もちろん、続きも書いて行きたいですが、すぐには出せません。

ずっと、いろいろ、考えていましたけれど、朱音の続きを書くことに、自分のためにとれる時間の多くを注ぎたい思いが強く、まことにわがまま勝手な言いようですが、今までのようには、ブログを更新できないのではないかと考えるに至りました。

このまま辞めるということではない(と思う)のですが、読んで下さっていた方々、コメントを下さったかたがた、ありがとうございました。

私ごときが、このようなことを書くこと自体がエラソーな態度であるのは承知ですけど、書いとかないと、もしや心配して下さる方がおありかもしれん、と、恥をしのんで、エラソー告知をしました。

多分、これきりの別れではない気がするのですが。

お元気でいらして下さい、私も、元気で励んでまいります。

これまでにしている約束は、すべて、果たします。

今夜は、これにて失礼します。


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  1. 2012.04.08 (日) 08:35
  2. URL
  3. えま
  4. [ edit ]

NoTitle

kuonさんv-481

おはようございます。
続き、ゆっくり書いて、また読ませてくださいね。
静かに、いい子で待っていますから。
ブログ読んでびっくりして、
昨夜は寂しくて・・・
今朝は、元気を出して・・・

若者の日向、今どのあたりですか?
それぞれの夢に向かう、それぞれの生き生きとした姿
本当に素敵です・・・
夢に向かって、1歩づつv-352v-352
  1. 2012.04.09 (月) 00:30
  2. URL
  3. yuuta
  4. [ edit ]

NoTitle

KUONさん こんばんは

「朱音」の続きが読める日を待ちます

朱音さん どんな女性になるのかな
俊也君はどうしているかしら

祖母と母 伯母さんにも興味が湧いてます

KUONさんのお出ましを静かに(内心は、、、ジリジリするかも~)待ちたいと思います

  1. 2012.04.09 (月) 07:47
  2. URL
  3. yuuta
  4. [ edit ]

NoTitle

KUONさん おはようございます

今朝目が覚めて ふと思いました
「朱音」の続きを待ちます、、、と昨夜言ったけれど
完成する前に先取りして読ませてもらっちゃって良いのですか

例えばどこかに発表する時 
よく”未発表作品にかぎる、、、”
とかあるじゃないですか 素人考えだけど
完成して本屋さんに並ぶ それまででも待ちますから
思い切り創作に励んでね

で、時々はこちらで近況を教えてください
ゆうたくんにもたま~にでいいので会いにきてくださいねv-415
  1. 2012.04.09 (月) 09:39
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管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2012.04.09 (月) 11:38
  2. URL
  3. ようこ
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NoTitle

kuonさ~ん

私も待ってま~~す

ゆうたくんとこでも待ってま~~す

  1. 2012.04.09 (月) 15:04
  2. URL
  3. sarah
  4. [ edit ]

お久しぶりになってしまいました

これから遡って、「朱音」、読ませていただきます。

「今日も元気でいましょうね」という平凡な言葉が、実はとても重い言葉であること。
この1年はそれを思う毎日でした。

これからもこの場所でいろいろなお話ができると信じて。

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プロフィール

KUONの久遠

Author:KUONの久遠
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四十年以上住み慣れた奈良の地を離れ、海の近くへ越してまいりました。

海の見ゆる高層の部屋に耳遠き
夫(つま)とふたりの暮らし始むる

明確に、残生を意識します。余分なあれこれはもう要りません。
シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

    ・・・・・・・・・・

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