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地平線


             地平線


       彼女の白い腕が

       私の地平線のすべてでした。

                     マックス・ジャコブ(堀口大學訳)

  
マックス・ジャコブ
1876年7月12日〜1944年4月5日
フランスの詩人
ユダヤ人
アポリネールやコクトーと並び
現代詩の先駆者のひとり
画家のモディリアーニは
マックス・ジャコブの絵を二枚描いている
ナチスのユダヤ人迫害に遭い
ドランシー収容所で病死
堀口大學の訳詩で親しまれている



記憶の隅っこの方にあって、このたびコメント欄への投稿によって思い出させてもらえた、この詩。

おそらく50年もむかしにはじめて「この詩に出会った時は、菅原敏の訳詩でした。そんな気がします。


        あなたの白い腕だけが

        わたしのすべての地平線



この「腕」の主を私は、むかしむかし、男性だとうけとめました。

まだリアルな恋に触れていなかった、十代の。ヨーロッパの映画に耽溺していた当時の。肌の白い俳優たちに目が馴染んでいた頃の。

そんなだった私は、地平線であるこの「腕」を、男性だと思い込みました。

いま、改めて詩に再会して。堀口大学の訳の詩に。

そうなんだ、地平線は、彼女の腕なんだ。

そう知りました。

どちらが「好き」かは、人それぞれでしょう。

わたしは・・・どちらもいいな。どちらも素敵です。

現在の私と似かよった年齢で、この詩人が、ナチスの収容所で病没したこと。そのことも知って。

重い苦い気持ちにもなりました。


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  1. 2017.08.27 (日) 18:46
  2. URL
  3. まるこ
  4. [ edit ]

こんにちは。

オリジナルはひとつなのに。

訳し方ひとつで受ける印象は微妙に違う。

面白いけど、

怖くもあります。
  1. 2017.08.28 (月) 15:49
  2. URL
  3. KUON
  4. [ edit ]

・まるこ さん

訳詩の場合、こういうことがありますね。

新しい記事にも、二種類の訳をおいてみました。

その時の読み手の条件によっても変わりますよね。

言葉の世界の奥深さを思います。

この当時の日本の仏文学者の、日本語の素養の深さにも思い及びますね・・・。

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プロフィール

KUONの久遠

Author:KUONの久遠
     ・・・・・・・・・・・・・・

四十年以上住み慣れた奈良の地を離れ、海の近くへ越してまいりました。

海の見ゆる高層の部屋に耳遠き
夫(つま)とふたりの暮らし始むる

明確に、残生を意識します。余分なあれこれはもう要りません。
シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

    ・・・・・・・・・・

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