FC2ブログ

KUONのブログへようこそ。

返事の中までKUONです。

  1. ことばのたのしみ
  2. tb: 0
  3. cm: 3
  4. [ edit ]

ながれきにけり

京の五山の送り火を、テレビに眺めて。今年は奈良の万灯籠にも行きませんでした。

ばたばたと自分なりに忙しかったお盆の行事も済ませることができました。

豆腐や冬瓜や茶がゆや揚げさんや。病人食みたいな和のごはん、びっくりするようなお値段ですが、お盆休みの終わりの日に、落ち着けるその店でいただくのが、習慣のようになっています。若いころはまるで物足りなくて、その「禅ご飯(笑)」解散後に、肉を食べに行ったりもしました。

今はもう、お腹と気持ちをじんわりとぬくめてくれる茶がゆの美味しさを、夏の終わり近くの味の記憶として(大層ですが)家に持ち帰るようになりました。


このごろ、美味しいかき氷を出してくれる店が増えたように思います。

もう、今はむかし、の話になりますか。

奈良の三条通(JR奈良駅から春日大社までまっすぐな道)に、客が三人も入ればいっぱいの、小さな小さな甘味処がありました。

ご夫婦で、かなりのお歳になられるまで営んでおられたその店の、かき氷が、なんともふんわりと美味しかった。

いつも小倉抹茶を頼んでいました。卓は、かき氷とスプンを載せた小さなお盆のほかは何も置けないサイズ。年代物の四角い椅子は、私には窮屈なものでしたが、時々、通りかかった時にふらりと入って、注文をして、透明な氷の塊りが、シャッシャッシャッと削られて行く音を楽しみ、明治のガラスみたいな古風な花びら型の容器が、濃い抹茶色のシロップをかけられ、奥さまが炊かれると聞いた小豆を戴いて、運んで来られるのを、ひそかにわくわくと待ったものでした。

下戸ですが、そんなに甘いものが欲しくてたまらない、というのでもない。その店のかき氷が、好きでした。

自分の店を閉じてそのあたりを歩かなくなり、通っても車で走り過ぎるくらい、十五年が経った今では、あの甘味処はありません。


時々モーニングサービスを食べに行く珈琲店の小倉抹茶を、先日つれあいが頼んだら、ふんわりほわほわのかき氷が運ばれて来て。

先に奪ってわたしが一口食べた、美味し!。キカイのええのが出来たのか。

それから、これも時々サンドイッチを食べに行くコメダでも、頼んでみました。ここのも美味しかった。

この夏、五回くらい、かき氷に吸い寄せられました。

お伊勢参りの帰りに食べた、焙じ茶のかき氷も忘れ難し。


いまごろのうたを探していたら。


すてきな一首が見つかりました。



  ただひとつ 風にうかびてわが庭に 秋の蜻蛉のながれ来にけり

     ただひとつ かぜにうかびて わがにわに あきのとんぼの ながれきにけり

                                      若山 牧水


それと。芥川龍之介の俳句一句。


  初秋の蝗つかめば柔らかき

     はつあきの いなごつかめば やはらかき


まだ稚(わか)い、からだの固くなっていない蝗だったのですね。触感の句、さすがとうなります。

自死の少し前の句とのことです。



スポンサーサイト





  1. 2017.08.17 (木) 14:11
  2. URL
  3. たまき
  4. [ edit ]

ながれのきしのひともとは
みそらのいろのみずあさぎ
なみ、ことごとくくちづけし
はた、ことごとくわすれゆく

これも好き

人生ってほんとに一瞬の夢ですね。
まばたきしてる間にこんな年になってしまう。
さあ、これからさみしい秋の到来ですよ。
ふんどし締めなおさなければ…

あ、またこさんと同じこと言っちゃった!
  1. 2017.08.18 (金) 21:18
  2. [ edit ]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2017.08.19 (土) 13:33
  2. URL
  3. KUON
  4. [ edit ]

・たまき さん

上田敏、堀口大学。

美しい日本語の訳で、うっとりさせて下さいました。

わたし、韻の快さに酔っ払っていました。ミラボー橋も、また、ご紹介しますね。

秋は、淋しいけど。大好きな季節。だって・・・アセモができないもん(痛たた、ごめんなさい、くおんの真実ですから・・)

何やら締め直して、ええ、あれらの終焉を見届けませんとね。ここ数年の間に、なんとかバンザイと両手突き上げて歓べるうちに。ますます酷さの増されますあの、あの、あの。

まさことやらと、その付け合せの茄子みたいなアタマの、あの。


・ヒミツの〇さん


変わらぬ真摯なコメントを、ありがとうございます。

詳しくは記せませんが、私もほぼ同じことを。

天皇が祭祀をなされないなら、ミジンコのごとき身も、自分にできることを、と、毎日、思わないでいられませんね。

年とって夫婦でいられるお幸せ、はたからお聞きしても嬉しいことです。日々を大切にしたいですね。


 管理者にだけ表示を許可する
 

trackback


ブログカウンター

プロフィール

KUONの久遠

Author:KUONの久遠
     ・・・・・・・・・・・・・・

四十年以上住み慣れた奈良の地を離れ、海の近くへ越してまいりました。

海の見ゆる高層の部屋に耳遠き
夫(つま)とふたりの暮らし始むる

明確に、残生を意識します。余分なあれこれはもう要りません。
シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

    ・・・・・・・・・・

プロフィール

KUONの久遠

Author:KUONの久遠
     ・・・・・・・・・・・・・・

四十年以上住み慣れた奈良の地を離れ、海の近くへ越してまいりました。

海の見ゆる高層の部屋に耳遠き
夫(つま)とふたりの暮らし始むる

明確に、残生を意識します。余分なあれこれはもう要りません。
シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

    ・・・・・・・・・・