KUONのブログへようこそ。

ブログタイトル変えました。中身は変わらずKUONです。

もの思へば

蛍の季節も終わってしまいました。

今年は蛍を見に行きませんでした。

奈良の、世界遺産に指定されている「春日原生林」のずっと奥の方に、地図にもきちんと描かれていない小さな川があります。まったく汚されていない清冽な水が流れています。流れの音よりほかに何も聞こえないそのあたりで、蛍の乱舞がみられるのですが。。

蛍のうた。

main.jpg

その子らに
捕えられむと
母が魂(たま)
蛍となりて
夜を来たるらむ

        窪田空穂(くぼたうつぼ)


幼いわが子を残して死んでゆかなければならなかった母親。

思いは溢れるほどあっても、何をしてやることもできない母の魂は、蛍となって還って来た。

子どもたちが夢中になって捕まえようとする、その笑顔を見たさに。夜をこめて母は、子どもたちのいる所へやって来た。と。

朝になれば乾いたむくろとなっている蛍のことは、考えなくていいのですね。蛍のあの儚い透明な光と、それを追いかける子どもたちの嬉しい顔をだけ、この一首に、見ればいいのだと思います・・。


もう一首。


もの思へば 沢のほたるもわが身より 

       あくがれ出づるたまかとぞ見る

                            和泉式部 (後拾遺和歌集  巻二十 雑六神祇 1162)

「男に忘られて侍りける頃、貴船(きぶね)に参りて、御手洗(みたらし)川にほたるのとび侍りしを見て」と注釈されるうた。

   憧れ出づる 魂かとぞ見る・・・。


はじめは地方の一受領の妻であった式部は、あまり(宮中の)女房づとめはしていなかったのですが、そのうち、一条帝の中宮・彰子(しょうし)に仕えました。彰子は、藤原道長の娘です。

宮中での人間関係のあれこれ。女性同士のこの頃のあんな話こんな話、もうれつに面白い、けど、猛烈にめんどくさそうでもあります。

和泉式部といえば「恋多き女」ということになっていますが、この一首は、最初の夫である藤原保昌との仲がうまくなかった時に詠まれたもの。

縁結びの利益もあるとする貴船神社に参詣した式部、まだ初々しいこころもちでいたのでしょうね。

女は、ただ、ただ、男の訪いを待つしか無かった時代。せめて気持ちだけでもからだから抜け出して、あの人のもとへと願ったのか、和泉式部。


この後、年下の親王である二人と恋をして・・・二人は兄弟でもあった・・・なんと、二人ともに、先立たれてしまった和泉式部。もちろん一時期にに二人と結んでいたわけではなかったのですが。

女性にしか詠み得ないなんとも凄艶な哀切なうたが、幾つも残されています。

また、そんなうたにも触れてみたいです。




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貴船は縁結びの神社

KUONさま こんにちは。

貴船神社は丑の刻参りで有名ですが、本来は縁結びの神社ですね。御祭神は水の神様で。
私の大好きな神社です。土地が発するエネルギーがキラキラしています。

和泉式部は辛い思いを歌にしたのでしょうが、これもまたセクシービーム全開の歌ですね。(どうしよう、色っぽい歌にしか反応していない気がします)
以前読んだ中沢新一の著書に、天河弁財天の秘宝の一つが和泉式部の物とされる長い長い(この時点で眉唾ですが)アンダーヘアだと書いてありました。
昔から恋愛のカリスマだったのでしょうね。本人はそのつもりでなくとも。

夏の美しい夜

こんばんは KUONさま

窪田空穂の歌、私も好きです。
蛍のほのかな光、川面に飛ぶ様子が目に浮かびます。
和泉式部、想いを寄せられることが多く、美女という印象です。

今夜はお友達と、ドラゴンフルーツの花開く様子を見てきました。
18時半くらいから、ゆっくりゆっくり開き、20時頃大きく花開きました。
月下美人の様なお花・・今日咲いた花は今日限り・・

一期一会。私に歌が詠めたら良かったのですが。

ほたる

今年の那須は、蛍大量発生でした。
先月の中旬の猛暑日に、那須迄出向き、去年、一昨年の不作?だった分、今年は、当たり年でした。

蛍は、亡き人の魂なのでしょうかね?

燐光を放ち、光の糸を紡いでいるような。
幽玄の趣。
儚い命の煌めきでしょうか。

飛んでいる蛍は、綺麗ですが、幼虫は、グロいですね。
虫は、苦手ですが、蛍は、別格。

夏も、早、終焉苦手むかっているのでしょう。
明けるのか、遅く、日の入は、早くなってまいりました。

奈良を訪れた数年前、
春日奥山の月日亭の辺りは、蛍が見られる、と散策を案内してくれたタクシーの運転手さんが話してくれました。
もう少し落ち着いたら、
月日亭に宿泊して蛍散策してみたいです。

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今日も暑いですね。


・raviniaさん


こんど、その天河弁財天へ連れて行ってもらえる話があります。楽しみにしています。

和泉式部は好きな歌人の一人です。


・結花さん

素晴らしいものをご覧になられたのですね。

以前私も経験しています、息をこらすように、時を忘れて、花のひらいてゆくさまに、付き添っておられたのか・・

>今日咲いた花は今日限り・・

確かにその通り。でも、花との一期一会、忘れられなく心の平たいあたりに、残ってくれると思います。

月下美人を詠んだうたはあったような。探してみたいです。

美しい話題をありがとうございました。


・よみびとしらず さん

いつか、那須の近くにお住いの方から、昨今の御用邸あたりの話をあれこれ、耳にしたことがありました。

御用邸、という言葉のイメージは、たとえば(笑われるかも)三島の世界に近い気がしていたのですが。

単なる特権階級もどき風情の、単なる別荘になってしまっては興も醒めるというもの。・・・別荘を持ったことの無い庶民のタワゴトではありますが。

蛍にも当たり年があるようで。奈良の奥山は今年、どうだったのでしょうか。

いっぱいの蛍、豪勢でしょうね。

でも、水の匂いの満ちたあたりに、ほわあん、ふわあんと、一つ二つ飛び交う蛍も、情緒的でいいなあと。

四季のある国に生まれてよかったと感謝しています。


・おてもやん さん

そうですね、人に知られていない清流のほとりの蛍。何よりの贅沢かも。中途半端でないそういったゼイタクが欲しいなあと思いますね。

〇日亭に宿泊して・・・うむむむ。お高うございますわよ、あの。特別な思いをさせてくれるのは確かですが。空気の密度まで違うロケーションで。

それもいいですね、またとない奈良の一夜の思い出になってくれると思います。またなきものが恋しいですね。



・ヒミツの〇さん

私はそのこと知りませんでした。しかし、つい最近わかってしまいました。

コメントいただきありがとうございました。お人よしでぽかーんとしていると、足元にでっかい穴が開いていることもあるな、ということに、改めて気づきました。

書いて下さった通りだと、わかったということです。ありがとうございました。


・ヒミツの〇さん


わかりました。体中の血管が、生き生きと巡りだしてくれたような気持ちです。教えて下さり感謝です。

同じ気持ちです。ありがとうございました。

可愛い幼子たちの手にもう一度触れたいという母の願い、かなわぬ思いが、せめて蛍の光の玉となり、子供たちの小さい手でギュっと捕まえてもらえたらと、点滅しながら儚く飛んでいる小川の夕暮れ時。

このお歌は胸にググッと来て涙ぽろぽろです


・へなちょこ一年生さん


小さき手の手力つくしまはす独楽今はまはれよこの子の為に

          
  ちさきての たぢからつくし まはすこま 

  いまはまはれよ このこのために

窪田空穂は90歳くらいまで生きた長命の人でしたが、夫人を、結婚10年で失っています。短歌、長歌の多い歌人です。シベリアに抑留されていた次男さんをうたった長歌もあり・・ここに引けないのが残念ですが。

この独楽の一首もいいですよね。

小さき手の・・手だけ小さいはずは無いので、幼い頼りなげな子どもの姿が想像されます。

そんな小さい子が、手力こめて・・全力を手に託して、懸命の力をこめて、回す・・まわそうとする、独楽。

独楽よ(回るのが大変なような微力ではあるだろうが)、このいたいけな子のために、今は、ともかく、回ってやってくれ、と。

そういう感じでしょうか。

母親を早くに亡くしたわが子への、父親としての思い溢れるうたと思います。コマが、独楽、と、一人で楽しむという漢字をあてられているのも雰囲気が出ています。井上陽水に「二色の独楽」という名曲がある・・脱線。

蛍の一首も。父の、母の、双方の子への愛のしたたり落ちるようなうたですね。

御用邸

お返事ありがとうございました。

三島由紀夫が割腹したとき、日本の華族は、終焉したと思いました(・・・と言っても、リアルタイムでは、子供の頃で、随分後になってからそう思いました)。
豊穣の海第一部・春の雪の綾倉聡子のモデルが現皇后だと知った時、全然、違う!と。
綾倉聡子は、生粋の御公家さん。かの妃は、婢。

那須の御用邸のほかに、日光にも田母沢御用邸(記念公園)があります。
お隣は、東大植物園。
環境は、抜群です。

御用邸=三島由紀夫。私もそう思います。

太宰治は、『斜陽』の中で、書いています。
『爵位があるから、貴族だというわけにはいかないんだぜ。爵位がなくても天爵というものを持っている立派な貴族のひともあるし・・・』

もう日本には、本当の貴族も、皇族もいなくなってしまったようです。

・よみびとしらず さん


「春の雪」の聡子のモデルが、現皇后? いや・・違うと思ふ・・私心抜きで、違うと確信しております。

今年1月に長寿を全うされた、香淳さまに仕え、紀子さまのお妃教育に尽くされた北白川祥子さんがその人だと、私は思って来ましたが。あくまでお若い頃のイメージ。戦後は慎みながらの人生でいらしたし・・これ言い出すと長くなりそうです。

聡子は「おひいさん」でした。激しいところも含め、まこと公家の女らしい。何かの時の対処の方法が、まず違う。と。これも話し始めると長くなりそう(笑)。

前田侯爵家、というのがキーワードだと思う・・これも長くなるな(笑)。

ボコボコにされるかも知れませんが、私感を一つ。

太宰氏は、あの斜陽館の坊ちゃまではあったが、都の貴族では無かった。それが、すっごいコンプレックスだった。と、これ私感。一度だけ同宿した太田静子のノートを借りて「斜陽」を書きました、それが・・ああ、これも、話しだせば延々と行ってしまひます。

斜陽は魅力のある小説、今も読み始めると、ずううっと行ってしまう。それは事実。事実だが、私に言わせれば、もったいぶって気取って「真の貴族がなんちゃら」言うてるのが、アホらしい。と同時に。あんな男に一生かけてしまう女がいるのも・・心中した相手の父上の書かれたものを読んだことがありますが、なんとも言えない文面。悔しかっただろうな、情けなかっただろうな、と読みつつ辛く、しかし娘の気持ちはこの父上には理解不可能だろうな、と。

「私しか修ちゃんを理解してあげられない、私しか修ちゃんを守ってあげられない」

これが、おそらくこの時も本気で死ぬ気があったかどうかわからない小説家を、上水まで引っ張って行った女性の「真実」でした。

あああ、いつまでたっても終わりませ~ん。

最期に。

今も、日本の貴族の末裔は存在しています。ふつうに、地味に、背中をしゃんと立て(ようとし)ながら。それは本当のことです。



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って、どんなこと書いてあるのですか。
読みたいです。

・aaさん

真面目にお答えします。

>管理人のみ閲覧できます

いろんなことが書いてありますよ。読んで字のごとく。

私が↑の指定をするのでなく、コメントを下さる方がこの指定のもとにあれこれ書いて来て下さるのです。

基本的にわたしは、コメントを下さる方にはお返事をさしあげることにしているので、このようなコメントにも、工夫しながら解っていただけるように返事を書いています。

あ。そうでした。

aaさんって、先日

「あなたの啖呵の切り方が好きでない、

下品です」

とかのコメントくれた人と、同じHN。同じ方かはわかりませんが。

私をどうお思いになるかはご自由ですが、へえ、私って下品なんだ、と。そんなに嬉しい気分にはならない。

最近は、あまり気分のよろしくないコメントは、見つけ次第削除するようにもなりました、残念ながら。

これくらいでよろしいですか。

またどうぞ、とは申しません、悪しからず。

母親の想い

今晩は 。
KUONさん大好き♡ 元のハンドルネームのドラえもんです(笑)

蛍のうたを詠んで、主人の亡くなった母親の想いを感じました。
長くなって申し訳ないですが、主人の母親は幼なかった主人を遺して30歳の若さで胃がんで亡くなったようです。
主人とはいとこ同士だったのですが...母の妹の子ではなく、先妻の子だと知るまで少し時間が掛かりました。
他のいとこや兄弟とは一人雰囲気が違うなぁとは感じていました。

私は落ちこぼれでしたが、親兄弟は顔や頭 、肩書や収入など高く、でもすごく冷たい家族で色々あり、男尊女卑の家庭に育った私は、男嫌いで男に負けるものかと意地になって仕事をして来ました。

頭はアレレ⁈見た目はジャイアンみたいな幼い時から乱暴者で親戚中で困ったちゃんの主人になぜかずっと追いかけ回され(・_・;
結婚願望がなかった私でしたが、親兄弟にはない優しさや可哀想な?主人が諦めないのでもう仕方なく結婚しました(^^;;

しかし可哀想だと思って結婚した主人は、実際は可哀想な人ではなく、自信家で強い人で、芸術家だったので結婚生活には向かず(まぁ私もですが)子供たちが一番振り回されて終わった結婚生活でした。

私的には、蛍のうたや小さき手のうたからは乱暴者だった幼い頃の主人のイメージと重ならず、心中が添えないのですが、同じ子を持つ母親として、幼な子をおいて亡くなったお母さんの無念さはこのうたから強く感じられました。
自分の病気と幼な子と...後、経緯は分かりませんが、奥さんの亡くなる前に叔母を紹介?叔母は奥さんが生きている事を知ってか知らずか、戦後数年の混乱期で今の常識とは違うのか、叔母の元旦那様は戦死で、世の中に男性が少なかったからなのか、美人の叔母にメロメロになっている旦那を見ながら、がん末期で痛くてつらくて三重苦だったであろうお母様の心はズタズタの中で亡くなったのであろうと推察します。幼いながらも父親と母親と叔母(後妻)をつぶさに見て来た主人は後の継母なる叔母とも父親ともギクシャクした親子関係でしたし、私と叔母の関係も嫁と姑になり、お母様の亡くなった経緯も姉である私の母や主人からも聞いていた、後に出来た腹違いの弟は私の血の繋がったいとこで、父親が亡くなった時は喪主やら財産分与など実子可愛いさであちらが全部仕切り、こちらには一切無かったですね。

主人とは幼い頃、親戚になり結婚して子供もいる...やはり縁があったのでしょうね。
でもお互いに結婚に向いてなく、別々に生きていますが(笑)

蛍のうたを詠んだおかげで、お会いしたことも写真でも見たことのないお母様ですが、お母様の命が息子たちに繋がっていることを感謝してお母様のお墓参りに行って来ます。有り難うございます。
30年間生きたお義母様のことを急に話したくなって...すみません。

実際にお会いした事はありませんが、KUONさんにブログの中でも出会えた事、本当に良かったです。とても感謝しています。

・ツグミさん

お返事遅くなりました。

生まれてきた時のことはわからず、どうして自分として生まれて来たのかもわかりません。周囲の大人たちの事情もぼんやりとしてわからず、結婚だって、後であれこれ思うようには、その時点ではわからないままにしてしまった気もします。

ツグミさん、以前もご自分を「おちこぼれ」と仰っていました、私も自分をそう感じている人間なので、覚えています(笑)。

とにかくね。生きて、子も授かって育って、夫さんとはどうであっても、実際にいま、生かされていて。人さまにハゲシい迷惑もかけずにいて(だと思います)、息子さん、優しいのでしょ? おーけー、アッパレですやん。そう思います。

で。「心中添えないものがあって」も、幼い子を残して亡くなるしかなかった夫さんのお母さんの気持ちを察して・・・そんな苦しい辛いことは無かったでしょうね・・、お墓参りに行こうと仰る。

人の死は二回あると言いますね。

ふつうの「死」。そして、誰の記憶の中からも消え去ってしまう時の「第二の死」。いいかげんなことを言うようですが、本当に、夫さんのお母さまは、嬉しいと思います。

そうなさることの、一つのきっかけになったのなら、私も嬉しいです。ありがとうございます。

発泡酒吞んで、もうしばらくの夏、乗り切って下さいね。

ドラえもんさん(笑)。

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