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今日も元気でいましょうね^^

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空に吸われし



月の最後の日は、銀行回りをします。

4月5月は、震災関連で、わがミジンコ会社の売り上げにもいささかの影響がありました。大きな会社の工場のラインが止まってしまっていましたし。影響は、波のようにたゆたゆたゆと、伝わって来るのです。

でも、おかげさまで、取引先への支払いも、働いて下さる方々のお給料の振り込みも、つつがなくできました。本当に困っておられる方が沢山いらっしゃるので、どうしようかと思いましたが、書きました。

何軒か銀行を回ると、足が痛くなります。そして、

パソコンの前で簡単に入金の確認も支払いも出来るらしいのに、未だにバスで出かけて、アナログな月末行事を続けています。

すべてを済ませたあと、本を買って、お気に入りの店で、コーヒーを楽しむ。そのひとときが、月末の私の幸せ・・・。


  実務には 役に立たざるうた人(びと)と
    我を見る人に 金借りにけり


石川啄木のうたです。

昨日とり上げた源実朝。時代も立場も作風も、まるで異なっている啄木ですが、実朝とほぼ同年輩、20代後半で死んでいます。

・・実務には役に立たない。・・・なんだ、仕事しくじってばっかりの、あの石川。

うたびと、らしいぜ、あの男は。短歌とやらいうもんが、えらく上手だというんだが。

何がうまくたって、金が稼げないんじゃ仕方ない、人に金借りてるようじゃな、うたびとだって、先生さまだって、な、と。

(笑)。

こういった感じに、見られていると、プライドの高い、自分自身に対しては繊細で感じやすい啄木は、わかっていた。

わかっていて、この一首が、単なる自虐でないところが、なんとも。

金、貸して下さいと、アタマ下げて。冷ややかな視線を、目を伏せてやり過ごして、お金を手にしたらもう、何でもどうでもいい、啄木は快楽主義者でした、お酒吞みに行っちゃう、女性だって買ってしまう。自分をさげすんで見た目など、忘れられる。

どのみち、あのひとたちは、何もわかっちゃいない、金くらいは稼げるだろうが、と、自分の方を上に置いてみていた・・から、おそらく、本当には傷ついていなかったと思われる。

おれさま啄木。そのように私は、お腹のなかで呼んでいます(笑)。

お金を出さないで快楽を得られれば、もっと楽しかったでしょう。

年老いた父や母や、若くして結婚した妻や、十分な庇護を必要とする幼子や。

面と向かえば愛しい者、こころ痛む者、その人々の生活が、ずずんと重く肩にのしかかっていて、そんな家族を、苦しめたくはなかった、でも啄木は、お金をなんとか工面できたら、パッパカと使ってしまった。


とてもいい人、が、こういうタイプの人間に、誠意の限りを尽くしたりすることがあります。

啄木にもいました、生前も死後に及んでも、啄木に関わり続けた人。

野口雨情や宮崎郁雨など、勝手なことをされたり被害と言えるようなことをされたり。でも啄木を悪くは書いていません。

誰より、金田一京助は、自分だって裕福では決してない中、啄木に、気持ちもお金も寄せ続けました。

(金田一京助は、横溝正史の「金田一耕助」の名前のモデル。息子さん、お孫さんと繋がる高名な国語学者)。

常識的な観点からは乖離した、いいかげんな啄木の姿も随分見たでしょうが。啄木の「才能」を、早々と知り、愛し、守りたかった友人だったのですね。

石川啄木は、初めての男の子を、生まれてすぐに亡くしていて。

葬儀の日に、啄木の乗った車から、ひとすじの煙が漂い出るのを見て、

「石川は殊勝にも、香を献じているのか」

みたいなことを書いた人は誰だったか・・・

実際には啄木は、タバコを喫っていたのでしたが。

それを、少し醒めた感じで書いていたのは、誰だったか・・・。

金田一京助は、離れなかった。


おそ秋の空気を
三尺四方ばかり
吸ひてわが児(こ)の死にゆきしかな

                           石川啄木

どう悲しいか、どう悲しむか。

本人以外にはわかりません。


はじめは、美智子さんのうたについて書くつもりだったのです、それが、啄木の方に、いま、行っていますね、そう言えば、初めから話題は啄木なのですね・・・わからないものですね・・・何、言ってるんだか。

突然、二人で小金井公園を散策、と、時事通信が伝えているのを見て。

このトートツさ何なんだ、と、疑問符が脳裏とびかい。

ピンクのお洋服のこーごーさんは、陛下の肘、しっかとつかんで。

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・ニュースです。

・ニュースだそうです。

ええ、私が書きたかったのは、歌集の中で、お気取りまくりあそばして、陛下を

「聖上」「大君」「君」

と。やたら

「み手」「み衣」「み車」

と丁寧風に。

書いておられるこの方が、肘つかんだり先に立って歩いたり、侍従のごとく従えたり。

している、あの方かと。同人物かと。

ものすっごく疑問符まみれになっていまして。結びつかんぞ、とか。

やはり自分で「見る」感じを、信じる者ですから。

ミテさん第何号とか、そういうことではない、うた、などは、なんぼでも綺麗に仕上げられるものだよね、そりゃあそうよ、の観点から。

どうも、歌のほうのミテコさんが、上等そうである。よくできておられる風である。長年の膨大な写真が語る「ミテコさん」とは、濃さが違うようである。

上品さの「濃さ」、とか。

なんか、それが、納得ゆきがたいと言うか・・・

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(これは過去の画像です)

ぢゃあ。

昭和天皇、皇后陛下を、丁寧風に詠んでる、これも、ぢつは・・と。

ココロが指図して感じてしまいましたのでした。

で、実際は、啄木・・・きょうは啄木気分だったとは、思いますのですが。

うた、好きなのです。



啄木の、煙草のうたを引きます。

煙草が買えなくて、もらい煙草を重ねていたり。人のタバコ、勝手に喫って、ニコニコわらっていたり。

金田一氏とは、火鉢の灰をかきまわして、いわゆる「シケモク」探し出して、なんとか煙にありついた、・・・楽しかったのでしょうね、そんな時、二人は。


   空家に入り 煙草のみたることありき あはれただ一人居たきばかりに


   忘れ来し煙草を思ふ ゆけどゆけど 山なほ遠き雪の野の汽車


   胸いたむ日のかなしみも、かをりよき煙草の如く、棄てがたきかな。


うたと本人の距離感が、独特。

人として、など考えるのはむだなことなのでしょね・・。




魅かれてしまううたが、いっぱい、たくさん、ありまして。

↓ この一首など。これだけで、降参します(なんで、何が、降参? (笑))。



   不来方(こずかた)のお城の草に寝ころびて空に吸われし十五の心




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5 Comments

ぶんこ  

KUON様
ご無沙汰致しております。

家の用事と心の釣り合いが取れず、文字入力が億劫になってしまい、「掃除片付け出来ない女」みたいになっているのです。

石川啄木は好きな歌人です。
与謝蕪村に感じたような、リアルな体温を感じるのです。
すぐ側に居るような生温かい生気みたいな…。

短歌に惹かれてまだ間もないので美智子さんの歌は正直よく分かりません。
整って巧みな歌というのは理解出来るのですけど。

変な服装、陛下の肘掴みなどは皇族として整ったお姿とは思えないので、お歌のように「らしく」あって頂きたい…と望むのは傲慢でしょうか。

長文失礼致しました。
梅雨の時季、何卒ご自愛下さいませ。

2016/06/01 (Wed) 15:33 | EDIT | REPLY |   

KUON  

No title

・ぶんこ さん

少し、お久しぶりでしたね。

しんどかったのですか・・。

私も、パソの前にいるだけなら「元気」なんですが、なにせ、おしりが、臼化しておりまして。

片づけも、せねばせねばの思いはあれど。夏が来れば来たとて、生きてるだけで精いっぱい、なんてダラケルと思います。・・言ってるとキリがありません。。しゅん(笑)。

したくない時は、しないで済むならしないでいましょう。

啄木は、身内にいたら迷惑かもしれない人間でしょうが、歌人としては、いつ読んでも新鮮な悲しいような感じがあって、イケてない人生を生きてる自覚のある胸に、しっとり添ってくれる歌人ですね・・。

好きなうたがいっぱいあります。白秋のうたや牧水、ごろりと変わって山崎方代さんなども、好きで。

短歌のある国のヒトでよかった、と、思います。

うたを、「整って巧みな」風にすることは、そんな大変なことではないですよね、きっと。

傲慢。そんなことはない、ないと思います。

美智子さんのうたが、欺いて来たことは、膨大にあると思います。

作者と作品とが、ぴったりとシンクロしている、などと言うのも、違う事とも思いますが。


お互いに、体に気をつけましょうね、できるだけ、元気でいましょうね。

2016/06/01 (Wed) 22:19 | EDIT | REPLY |   

若草の祈り  

空に吸われし...

空に吸われし...というお題を読んで、直ぐにこの句が出てきました。
高1か高2の時の教科書に載っていて、それからずっと、この句が一番好き!
空が大好きで、屋根に登って(人様ン家のガレージの)、空を見てたなぁ。
そしたらこの句だもの、いっぺんで好きになってしまった。
作者までは覚えてなくて...
この方だったんですね。
知ることが出来て、いえ、その前に、K U O N 様がこの句を載せてくださった事が、ビックリと同時にスゴク嬉しかったです。
KUON様の書かれた内容とは違う事でのコメント、 申し訳ありません。

2016/06/04 (Sat) 03:31 | EDIT | REPLY |   

はしびろこう・ウナ  

生きるは我にあり

お早うございます
『空に吸われし』
わたくしは『座れし』と思ったものです・・?

こんなことってあるのかな?
と、思いました
遠足には磨いた靴と地味な色の背広のつもりでおりましたが
長屋の殿には初にお目に掛かります
されば
平素の恰好がいいかと思い
普段着で出かける琴といたしました
普段は兵児帯です
ですが角帯がよろしいかと、箪笥から引き出しました
なんと、今では形見となった帯が出てまいりました
未使用です

結び方がおもいだせません、情けない
よもや
この帯を纏うとは考えもしませんでした

オフ会は
先人様がこのオラに
帯を使えと言ったものでしょうか
皆様と同じく
わたくしも生かされておりましたか?
あはは。

2016/06/04 (Sat) 21:36 | EDIT | REPLY |   

-  

No title

お返事遅くなりました



・若草の祈り さん

このうたがお好きですか。

啄木のうたは、高校生くらいに読んで心に残り、わたしのような年になっても(60代半ばですよ、中身はも少し若い(笑))こころに沁みる、なんとも魅力的なものですね。

高校生の頃は学寮に入っていて、そこに勾配の緩やかな屋根があり、わたしも、時々のぼっては、空と向き合う感じを楽しんでいました。

内容は、ちっとも違うと思いませんよ、また、コメント下さいね!。


・はしびろこう・ウナさん

カナダの親父さんはウナさんのこと、ちょっと凄味のある、菅原文太みたいな・・と仰ってました、それが、最大級の誉めバージョン・ウナさん評ですかね(笑)。親父さんはウソはつかれませんね。そうなのでしょう。

今ごろもう、皆さま集って、楽しい東京オフ会のさなかでしょうか。

人と人の邂逅は不思議なものですね。





2016/06/05 (Sun) 20:50 | EDIT | REPLY |   

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