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メメント モリ - 死を忘れるな




いまにありせば卒寿なる

三島由紀夫の祥月命日とや けふ

四十五歳を一期となし

国を思ひ国を憂ひし日本男児

みずから命をたちたまひぬ

野次と怒号のなかにして

世に訣れけり


われはしも

右翼にあらずさりとて左翼にてもあらざり

ただ憂ふ 惜しむかな

うるはしき

大和言葉の あれ すさみゆくを

言葉もてかよふ世界の

渇きゆくことを


日本は日本人のものなり

目のいろ肌のいろはいかにせむ

日本の人のこころにて生きたまふ

ひとびとのものなり


ブログ「不必要な善意」で三島由紀夫、市ケ谷駐屯地での檄文全文を読み、三島由紀夫について書きたくなりました。

ブログ主さまのお気持ちとは、ろんぱり、な(この言葉おわかりになりますか?)な方向からの感慨とは承知しておりますが、書きたくなりました。


平岡公威(三島由紀夫) 8歳の詩


「冬の夜」

火鉢のそばで猫が眠つてゐる。
電灯が一室をすみからすみまでてらしてゐる。
けいおう病院から犬の吠えるのがよくきこえる。
おぢいさまが、
「けふはどうも寒くてならんわ」
とおつしやつた。
冬至の空はすみのやうにくろい。
今は七時だといふのにこんなにくらい。
弟が、
「こんなに暗らくつちやつまんないや」
といつた。


平岡公威(三島由紀夫)、9歳の作文


「大内先生を想ふ」


ヂリヂリとベルがなつた。今度は図画の時間だ。しかし今日の大内先生のお顔が元気がなくて青い。
どうなさッたのか?とみんなは心配してゐた。おこゑも低い。僕は、変だ変だと思つてゐた。
その次の図画の時間は大内先生はお休みになつた。御病気だといふことだ。ぼくは早くお治りになればいゝと思つた。
まつてゐた、たのしい夏休みがきた。けれどそれは之までの中で一番悲しい夏休みであつた。
七月二十六日お母さまは僕に黒わくのついたはがきを見せて下さつた。それには大内先生のお亡くなりになつた事が書いてあつた。
むねをつかれる思ひで午後三時御焼香にいつた。さうごんな香りがする。
そして正面には大内先生のがくがあり、それに黒いリボンがかけてあつた。
あゝ大内先生はもう此の世に亡いのだ。
僕のむねをそれはそれは大きな考へることのできない大きな悲しみがついてゐるやうに思はれた。


「夕ぐれ」


鴉が向うの方へとんで行く。
まるで火のやうなお日様が西の方にある丸いお山の下に沈んで行く。
――夕やけ、小やけ、ああした天気になあれ――
と歌をうたひながら、子供たちがお手々をつないで家へかへる。
おとうふ屋のラッパが――ピーポー。ピーポー ――とお山中にひびきわたる。
町役場のとなりの製紙工場のえんとつからかすかに煙がでてゐる。
これからお家へかへつて皆で、たのしくゆめのお国へいつてこよう。


メメント モリ  とは

「死を忘れるな」という意味の、ラテン語だと聞いています。

いま生きている自分は、いつか必ず死にゆくものである。

それを、忘れるな。と。

知った時に衝撃を受けた言葉の一つです。

どう言えばいいかうまく言葉を掴めませんが。

その日まで、自分として生きて行くんだ、生き抜きたいものだ、と。

届いたばかりのサイバラ漫画を楽しみに脇に置いて(西原 理恵子はすごい人物です!)、のほほ~んとコーヒー楽しみながら。

朝から、思いを飛ばしておりました。

さあ仕事しよ。





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コメント

合掌

 久遠様、おはようございます。「できあがってから」の投稿が多い私ですが、今日は銀行へ行ったり買い物をしたりして帰宅後事務室に入ってPCを立ち上げたらこの記事が目に入り、思わずコメントしてしまいました。
 三島氏が大正14年生まれということは先日亡くなった父と同い年だったんだと少し驚いたところです。
 三島氏が亡くなった時私は高校2年生でしたが新聞等に掲載された演説する姿がこの記事を見て鮮明に思い出されました。

>日本は日本人のものなり
>目のいろ肌のいろはいかにせむ
>日本の人のこころにて生きたまふ
>ひとびとのものなり

まさにその通りだと思います。民呪党の党首が「日本は日本人だけのものではない」と発言したことがありましたがとんでもないことです。鳩は忘れてもこちらは死んでも忘れません。

>われはしも
>右翼にあらずさりとて左翼にてもあらざり
>ただ憂ふ 惜しむかな
>うるはしき
>大和言葉の あれ すさみゆくを
>言葉もてかよふ世界の
>渇きゆくことを

 私を「右翼」と言う者がいますが、私はそんな括りではなく「日本人としてのココロ」を持った人間でいるつもりです。
 「ありがとう」「ごめんなさい」「おはようございます」「いただきます」・・・・こんな当たり前の言葉すら言えない若者が増えている事を憂いていますし、「自分だけがよければ他はどうでもよい」という風潮には寒気を覚えます。

 久遠様が紹介して下さった三島氏の「大内先生を思ふ」「夕ぐれ」に描かれた僅か九歳の子どもが普通に持っていた日本人の心が今の日本人から急速に失われつつあることが悲しいです。

 自分にできることは近所の子どもたちや若い親たちにとって「うるさいジジイだ」と思われつつも「それは違うぞ!」と言い続ける事かな?と考えました。

・定年親父さん。

まことに、鳩は忘れてもこっちはおいそれとは忘れられません。あんなヤカラが首相として一時は国のある部分を代表していたなど、思い出しても寒気がしますね。

三島由紀夫については、思うことが沢山あります。

原節子さんも亡くなりましたが、丁寧な言葉っていいなあ、と、つくづく、しみじみ、思います。

中学生と小学生の孫と同居しておりますが、ごはんを「いただく」などと言って笑われた、など申します。そういう時は、友達に合わせて普通に「食べる」でもいいよ、でも、普通言葉と丁寧な言い方と、知っていてもいいと思うよ、日本語のバイリンガルだ。と、笑って言います。

女の子である下の孫には、言葉のきれいな女の子は、もしかして「モテる」かも。と言うと、ええ~っと、まだ笑っていますが。

笑。

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