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返事の中までKUONです。

  1. ことばのたのしみ
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それは恐怖でしたでしょう。



ちょっとジタバタと忙しくしておりました。

電車やバスに乗っている時はしかし、身もこころもボーっとしていられる、貴重な時間です。タクシーの中ではそれなりに忙しいのです。運転手さんの相手をして、他では得られない知識やウンチクを得たりします。

ここ数日、ある一家のキャラについて、ぼんやりと考えていました。

お父さんは。

いや本来なら、お父さんより絶対的に強い立場であるお母さんの方から始めるべきなのでしょうが。

私は昭和の子。お父さんから考え始めます。(笑)。




一家の父親は、旧家の息子。長男として生まれました。

長男という言葉も、存在自体も、大きな意味を持っていた時代の、大きな意味を持つ家の、待ち望まれた長男。

お姉ちゃんが沢山、弟が一人。

旧いお家の跡取り息子で、目から鼻へ抜けるタイプでもないところは、むしろ、悠揚迫らざる何かになるであろうと、周囲の大人たちは、いい方に向いて考えることにしていた気配です。

甘やかしてはいけない。それは鉄則でした。

ものごころつかない三つの頃から、両親から離されました。職業上といえども、女性がそばにいると、養育上よろしくない。そんな方針のもと、大人の男性ばかりが周りを囲んでおりました。

勉強や、乗馬や、お習字も、みっちり仕込まれました。最終的には、目の前に差し出された紙・・・書類、とか言うのですが、そこへ、ゆっくりと自分の名を記す。そういう仕事に就くのかな、という感じでもあったようです。

けれど。

そんな訳にも行きませんでした。

小学校へ行っていた頃に、戦争というものが始まりました。

父上は、自分だけお腹いっぱい食べることはなさらず、の方でした。どんどん多忙になって行かれるのが解りました。新聞にも父上のお名前やお写真が載っていました。

その新聞を、踏みつけた同級生が、教師に、拳骨で殴られるのを、実際に見ました。

そんなことをしたら、いつか自分がその目に遭うかも、と、ぼんやりと恐怖を感じたけれど、反面、誰も自分を殴ったりはしないとも、思い込んで過ごしました。

父上は厳しい、けれど、お会いする時には、温かい優しいお方でした。

Tちゃん、Tちゃんと呼んで下さいました。

母上は、怖くもない方でしたが、皆が言うほど、慕わしい人でもありませんでした。抱っこされたことも無いのでした。

ぽっちゃりとして、にこやかで、怒るとプウと膨れて、すぐに機嫌をお直しになりました。

母上は、そして、甘いものがお好きで、父上がご不在の時にも、何やかや入って来るものを、嬉しそうに美味しそうにお腹に納めておいでになっていたようです。

お嫁に行かれたお姉さまの、何人もお子をお産みになられたお一人が、ひっそりとお帰りになって、ご家族にお出しする食べ物が無いなどとお泣きになって。

母上が、お芋やお菓子を持たせて帰しておられるらしいと、学校の仲間に聞いたこともありました。

そのお姉さまが、庭にお芋を作ろうとなさってもなかなかうまく行かないらしいと、母上が父上に申し上げているのは、たまたま、耳にはさんだこともありました。

父上は黙っておいででした。

全く食べるモノが無いということは、ありませんでした。弁当も、それなりの中身の弁当をつかっていたのです。

それが、いいことなのかいけないことなのか、わかりませんでした。お前はトッケンカイキュウだからな、と、言われました。生まれた時から「T」なので、どうすればいいのか解らないのでしたし。

疎開しました。

疎開先では、いろいろありました。

日本が負けた知らせは、どこでしたか、廊下にいて、聞きました。

日本は戦争に敗けた。

自分は。自分だけではない、父上が何より。誰より先に、ころされる。

母上だって。

姉上がたも。

姉上がたも?

いや、弟も? 時々、一緒になって遊んで、病弱だからか元の性格なのか、柔らかい気持ちの持ち主で、兵役には受かりそうになくて、と云われていたあの、弟も。

自分も。

連合軍は、殺してしまうだろうか。

中学生だったお父さんは、胸を、体中を、搾り上げられるような激しい恐怖と絶望感の中に、いたのでした。



あら。どこまで行くのでしょう。

今夜はもう休みます。

コメントを沢山ありがとうございます。

また。

おやすみなさい。



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  1. 2015.08.07 (金) 11:49
  2. URL
  3. 名無
  4. [ edit ]

続きが読みたいです。
んふ🎵楽しみ。
  1. 2015.08.07 (金) 23:00
  2. URL
  3. ちりぬるを
  4. [ edit ]

暑さの中

kuonさま、如何ですか?
そうそう、私もあの一家を普通の
家に移してみたら、どんな物語が
出来るかな?と思っていました。
先の方もそうなのでしょうが、
1人の嫁によって、幾ら格式伝統と
言ってみたところで、破壊されれば脆いもの。唯のお家の出来事ならば、あらまあ?で済みますでしょうが、私たちの象徴で、多大な税金が投入されていますものね。
一言も二言も言いたくなります。
でも、神を祀る御ところ。
邪道を歩むならば、必ず天罰覿面!
其れを畏れない感覚からして、
おかしいものです。
秋篠宮ご一家だけが、輝きを増していらっしゃいます。

kuonさま、続きを楽しみにしていますので、よろしくお願いしますネ。
  1. 2015.08.09 (日) 23:56
  2. [ edit ]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2015.08.11 (火) 20:01
  2. URL
  3. KUON
  4. [ edit ]

コメントをありがとうございます。

お返事が遅れて申し訳なく思っています。


・名無しさん。

>んふ🎵楽しみ。

と、続きを楽しみにして下さる。

ありがたいです、ぼちぼち行きたい・・・はっちゃめちゃになったらどうしましょう。(笑)。


・ちりぬるを さん。

いつもありがとうございます。

先日来の急性の病はおかげさまで完治しました。ドクターが、よかったですねと仰って下さり、本当に嬉しかったです。

目は、大切に使おうと考えています・が・・・(笑)。

ついに陛下にまで疑問が消せなくなってしまい。

よおく考えれば、今に始まったことではありませんでした。がっくりします。

ぼちぼちと参ります。


・ヒミツのKさん。

はい。ええ。思いはいっぱい、心の中にいっぱいです。

思いを納めておける、ココロという入れものを持っていてよかったです。

思う時、とても豊かなんです。


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プロフィール

KUONの久遠

Author:KUONの久遠
     ・・・・・・・・・・・・・・

四十年以上住み慣れた奈良の地を離れ、海の近くへ越してまいりました。

海の見ゆる高層の部屋に耳遠き
夫(つま)とふたりの暮らし始むる

明確に、残生を意識します。余分なあれこれはもう要りません。
シャネルの赤いルージュは変わらず。生意気なままの私でいたい、いようと願っております。

    ・・・・・・・・・・

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