KUONのブログへようこそ。

ブログタイトル変えました。中身は変わらずKUONです。

夏のうた

        過ぎし日のうた


白樺の林を抜けてくる風を青きハンカチに受けて包めり

スカーフを洗えば水に滲み出で美しきかなインドのブルウは

望むだに甲斐なきものを欲るときのわが血の色に似るやこの薔薇

泣いて消ゆる悲しみならねば夜の庭にロケット花火高く打ち上ぐ

ほぐれゆく思ひに向かふ奥能登の海の青さが胸に滲みこむ

しづかなる海辺の村のまひるまを腰据ゑて咲くひまはりの花

渚ホテル残照のなかに佇ちゐたり終らむとする夏の碑のごと

海鳴りは胸に響(とよも)し糊固きシーツに過ごす夜長かりき

とりどりのサリー姿の一団にまぎれてくぐる南大門を(東大寺)

つるつるの善き人となりて何をせむ煩悩はわが内にとどまれ

果実酒の上澄みが陽に透けてをり思ひ出とふはかかるものかも

ゆるやかに岸を離れてゆく船よ諦め上手になりたりわれは

ひっそりと隠れに来たし海に向きフランス窓のひらくこの家

海の見ゆる庭に欅を繁らせて暮らしたし次もわれに生まれて

仰向きて飲めばまっすぐに落つる水 結論を出すは明日にしやうか

砂時計の砂落ち続け尽きたれば永久の安らぎのごとくしづもる

立ち止まれば俄かに叫び出しさうにて用ある風をよそほひて行く

かの朝(あした)海を描きゐし君のシャツ海の色ほど青かりしかな

波もなく音も無く深き青きいろ車窓につづく小樽の海は

汗まみれの体に強きシャワー浴び合戦に行くごとく化粧す

どしゃ降りの雨避け得ねば向日葵(ひまはり)の首ぐらぐらと振りつつ耐へをり

漆黒の猫を「ミルク」と呼びゐたり己の明日の視えざる日日に

安住の地の在るがにも一心に野良猫の行く仔猫を銜(くわ)え

ゆふすげの咲くとひそけき声のして画面を見れば夕凪の海

電話すら置かざる夜の山荘に宵待ち草の咲くを視てゐつ

生焼けの玉蜀黍(たうもろこし)の甘かりき遥けき夏のびろうどの闇

太陽の溶けゆく海を溶くるまで見てゐて巷へ帰らむとする

手に掬ふ小さきひよこの温もりのかく愛しきを 戦争になるのか

透明のグラスのなかの一つ泡 閉ぢこめられし永遠と見る

てのひらをかざしてマニキュア乾く間を待ちをり誰を想ふならねど

秘むるべき今は持たざり光降る窓辺に青きピアスを通す

夭折のシンガーの声透きとほりかく痛くともわれは生きねば

海見たし海を嗅ぎたし波音に胎児となりてあやされたかり

おむすびの湿れる海苔の指につくその塩の味海へ行かむか

照明の光芒のなかに飛び散りて刹那きらめき消ゆる子の汗

全身をわれに委ねて眠る孫(こ)はすでに独りの夢のなかなる

血のなかに堕つるなと告ぐる声のあり時にしばしばわれを支ふる

誘はれて行かざりしかな「風の盆」昭和の終はりわれは若くて


     皆さまの数々のうたを拝見して、うた心が震えました。
     思い出して夏のあたりのうたを拾ってみました。
     白燁 はくよう  というのが私の名でした。
     柳原白蓮 燁子 からいただいたのです。
     平たい顔の女優が演じているというドラマを見たことは無いです。(笑)
     もう、こんな風に詠めません。詠んでおいてよかったです。
     


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コメント

素敵です

一首一首、ゆったりと味わわせていただきました。歌は好きですが、詠む才能に恵まれていない私です。KUONさんのことばのひとつひとつにこころが刺激されました。読ませていただいて、有り難うございます!!

私は、歌は詠むとことがありませんが、詩はよく創りました。若いときはほとばしるようにことばが出てきました(笑)。

あ、今日は初めて宮内庁に電話しました。そのご報告はまたの機会
にいたします。

向日葵のうたと、砂時計のうたが好きです。
絵を思い浮かべながら読みました。

No title

柳原白蓮・・・
大正三美人の中で顔つきも、生き方も一番格好良い女性ですね。

和歌のことはわかりませんが、美しさだけは感じます。
もったいない・・・ですね。

“ 和歌 スイッチ ”

たくさんの方の 隠れたる「和歌 スイッチ」が ON になって、ピカピカ輝き始めました🌟
「日本人ってスゴイ」と、嬉しいショック!

中世においても 、西洋では ほとんどの民が「文盲」で、学問
を許され 「聖書」が読める者など ごく わずかでした。
日本では、庶民の百姓でも 雨で 田んぼに出られぬ日には
皆で集まり、「連歌の会」を催し
お互いに「上の句」「下の句」を読み合い楽しんだ...との事。
(泉光院 旅日記.石川英輔 著)

今、その民度の高さを 皆様の御歌を拝見しながらヒシヒシと
感じております。
「言葉」が命を持って...翼を得て、「霊(たましい)」を宿して
こちらに向かって来るようです。
みずみずしくて、真っすぐで....。

古来、大和の民は「歌の前では平等」でした。

私達の「血」の中にあるのでしょう。
「言霊」に乗せて神様と通じる力が...。

KUON様(白燁様)のたくさんの御歌じっくりと読ませていただきました。
夏の歌は青い色...。
美しくて、嫋やかで、時には 凛々しくて 激しくて 色っぽい。

以前の記事にて拝見した、KUON様の人生において経験された事
...。「あぁ...きっとあの時の事。」と、グッと来るお歌もあり、
『照明の光芒のなかに飛び散りて 刹那きらめき消ゆる子の汗』
..の お歌には完全シンクロしてしまい(笑)

「夏の歌集」
また、明日も(今日か!)ゆったり読みます。
「秋の歌集」も お時間のある時に お願いいたします💞

KUONさまこんにちは。

先日は家事雑事育児の合間に勢いづいて駄作をお送りしてしまい、失礼いたしました。

家族に秘密でいつもKUONさまのところをひっそりと訪ねております。

KUONさまの詠まれたおうたの数々、いろあざやかで、どれも素敵でただ感心しては溜め息…。はああ。

私の詠んだ駄作、平たくいえばまあマスクが主役なんですが(笑)、あんな小さいものが、愛子さまのこころの安定剤(?)になるなんて(真実かはわかりませんけど)、とってもやるせない気持ちになったのです。

せめて、サリバン先生のような方が愛子さまのお側にいらしたら、どんなにか支えになることでしょうに。


自分の子すら大切にできない両親が、国民を大事にできるとは到底思えません。

kUONさまこんばんは。kUONさまの世界の薫りが~匂い立つ夏の香りが~ありがとうございます。

陶然

KUON様、こんばんは。

どれもこれもステキな歌ですね。
「もうこんな風に詠めません 詠んでいて良かった」
とあるので、前に詠まれたのでしょうね。
御自分で詠んだときの風景や情景などが、ありありと蘇ってこられたのではないでしょうか。一人タイムスリップですね。
作品を創れる方だけの特権だと思います。いいなあ。

またいつか、歌を載せてくださいませ。
楽しみにしております(私の母も)。

過ぎゆく夏を惜しんで

kuonさまの御歌、しみじみと拝見しました。名画を鑑賞した時のように、心の中にたくさんの物語が紡がれて流れていきました。声に出してうたうと、なおすばらしい。動物が好きなので、本能のままに仔を守って生きるけなげな野良の母猫を詠んだ御歌が、特に忘れがたくて。とある高貴といわれる一家のような、ごまかし、やったふり、こじつけなどと無縁の真実の愛が心を打ちます。

今はアレラのことはしばし忘れて、kuonさまの美しい世界にしばしひたりたいと思います。

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No title

えむな さん。

うたをお読みいただき、ありがとうございました。

私も初めは、詩から書き始めました。小学校の先生に、厭世的な詩ばかりだから、優れてはいるけどあまり表へ出さない方がいい、とか言われて。うるさいわい、ケッと内心で反抗してました。やりにくい子どもでした。笑。

宮内庁はいかがでしたか。人によって対応がさまざまのようですが、がっくりしている方も中にはおられるようで。

私が℡した時は、あっちが私に愚痴を言いだされて。じっと聞いてましたけど。(笑)。失業の惧れの無い人はこうなんやなあ、と、実は全然ヤサシクないKUONでした。でも、また、聞こうかな、宮内庁のヒトの愚痴。

No title

さぶた さん。

うたを読んで下さりありがとうございました。

またこっちの方を向くと、ブログも放り出すくらいいっちゃうと思われるので、やめときます。そう思ってます。

伊根の恋うたも書く「予定」なので。廃太子、早うしておくれ。

砂時計のうたは、その時つくったものがまだあって。

「いとほしき星形の砂よ砂時計の内にてはただ異形のひとつぶ」

「わが旅のいつか叶はば星砂をふるさとの浜へ還してやらむ」

性格的に、はみ出してしまうもの、のけ者になってしまうもの、に魅かれて行く傾向があるようです。(笑)。

No title

VRAIさん。

>和歌のことはわかりませんが、美しさだけは感じます。

この素直なご感想が嬉しいです。

もったいない、とは、過分なお言葉です。でも、それを言って下さったお気持ちが嬉しいです。

これからもいっぱい、褒めて下さいね。(笑)。気持ちよく付け上がりますから。

No title

こより さん。

>古来、大和の民は「歌の前では平等」でした。

歌をお読み下さりありがとうございました。

あれこれ書いて下さり、これもありがとうございます。

No title

ひろおんぷ さん。

お久しぶりですね、来て、うたを読んで下さってありがとうございます。

>私の詠んだ駄作、平たくいえばまあマスクが主役なんですが(笑)、あんな小さいものが、愛子さまのこころの安定剤(?)になるなんて(真実かはわかりませんけど)、とってもやるせない気持ちになったのです。<

いや、愛子さんのマスクが安定剤・・・などは、私が単に感じたことなので、真実かどうかは不明です。が。

やるせなくなったのは、ひろおんぷさんと同じ気持ちと思います。

仰っている、このやるせなさが、うた=訴え、の、元になるのだと感じています。自由に、もっと、感じられたことをまた、うたわれたら、と、思います。

No title

佳世さん。

こちらこそ、ありがとうございます~やで~(照れて関西弁)。(笑)。

No title

藍色さん。

読んで下さってありがとうございます。夏らしいのを少し。整理していないけど、数はものすごくあります。

お母さまも読んで下さっているのですね、いつも感謝です、よろしくお伝えくださいね!。

「夏祭り明日ぞと不意に母の言ふ六十年前に離れし故郷の」

この「離れし」は、このまま「はなれし」でもいいのですが、文字の数をもっと精密に整えたい場合は「かれし」と読んだりもします。短詩形なので、あれこれ工夫もします、楽しみでもあります。

No title

紅さん。

読んで下さりありがとうございます。

声に出して読むと・・・そうですね、仰る通り、古来よりうたは、声に出して「うたって」きた歴史があります。皇居での歌会始はその伝統から、特別な読み上げ方をされていて。ご覧になると、こんな世界のある国に生まれた幸せを感じます。

近衛忠大さん・・今上の甥御さん・・の声が、今年は素晴らしかったです、来年は違う場所でご一緒に、聞く。いかがでしょうか。(笑)。思いつきですが、本気になりました。

No title

ヒミツのコメントさん。

事実、柳原白蓮は、現在の皇后陛下の入内を「否」として、さまざま反対の動きをした人ですね。

別に、白蓮がすごく好き、な訳ではないです。夫であった伊藤氏に向けての保身と生活費を稼ぐ必要に駆られての悪口雑言など、見るに堪えないと思います。

私は、白燁という、自分のうたを詠むにあたっての名が好きだった、それだけのことです。それを、ここまでグダグダ言われんならんと、イヤになっちゃいますよ。

それより。雅子妃の現状を見るにつけ、本当に何とかならなかったのか、と思っています。

レンアイ結婚をした両親は、息子のそれを、止められなかったのか。

私なんぞに突っかかってないで、あれらの醜態についてなど、どこにでも言い続けられたらいかがですか。

毎日毎日うっとうしい、今度からお受けしませんので、よろしく。言いたいことがおありなら、表へ来なさい。表へよこしなさいよ。

No title

ヒミツのコメントさん。

真面目に、ちゃんと読ませていただきました。

ただ、私のブログは、占いに関係無いので、お返事に困ります。

初めて来て下さり、ありがたいですが、どうにもお返事できないこと、ご理解いただければ、と、考えます。

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・・・・・


としどしに わがかなしみは ふかくして 

いよよはなやぐ いのちなりけり


      岡本かの子

             


・・・・・・・・・・・・・・・


やはり赤い口紅が好き。


ものすごく唐突ですが、私、口紅(だけ)はシャネルよ。(笑)。

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